シャープペンの芯ケース、新しいのを開ける瞬間って、なんであんなに気持ちいいんでしょうか。今日はその話だけで最後まで押し通そうと思います。
芯ケースのフタを開けると、中には芯が整然と並んでいます。あの並び方、見るたびに感動しませんか。まっすぐ、等間隔に、傷ひとつなく並んでいる芯たち。まだ誰にも使われていない、完全な状態の芯。この時点でもう勝っています。何に勝っているのかわかりませんが、勝った気になります。
この5ステップ、誰に教わったわけでもないのに、多分ほとんどの文具好きが無意識にやっていると思います。1本目の芯には、なぜかこんなに丁寧に接するのに、2本目、3本目になるとだんだん雑になっていく。5本目くらいになると、ケースを逆さにして振って出す、という完全に効率重視のスタイルに変わっています。最初の丁寧さは、一体どこへ消えたんでしょうか。
「最初の1本」だけが持つ、特別な緊張感
最初の1本を使っているときの独特の緊張感、伝わりますでしょうか。「この芯は今、人生で一番状態がいい」という事実が、なぜか筆記中も頭の片隅にあります。折れないように、少し慎重にノックする。芯が出過ぎないように気を配る。まっさらな芯を、まっさらなまま使い切りたいという、謎の使命感があります。
そして芯が折れたとき(新品にもかかわらず、たまに折れます)、あの喪失感。「まだ人生始まったばかりだったのに」みたいな気持ちになります。芯に感情移入しすぎているのは自覚していますが、これは仕方ないと思っています。文具好きというのは、そういう生き物です。
でも1本目だけは、なぜか
「主人公」のような扱いを受ける。
使い切ったあとの、あの静かな達成感
最初の1本を、折らずに最後まで使い切れた日。あの日の満足感は、地味だけど確実にあります。誰も褒めてくれないし、誰にも気づかれないんですが、自分の中でだけ密かに「よくやった」という気持ちになります。次の1本を出すときには、もう最初ほどの緊張感はありません。「まあ、消耗品だから」という、急に大人びた態度に変わります。この温度差、我ながら現金だと思います。
- 芯ケースがすぐ行方不明になる。シャーペン本体より先に消える
- 芯の濃さ(B、2Bなど)にこだわりがあるのに、人に説明できるほどの理由はない
- 芯の長さがまちまちで残っているとき、あえて短いのから使い切ろうとする謎の几帳面さ
- 複数のシャーペンを使っていると、どの芯がどこに入っているか把握できなくなる
- 新しい芯ケースを買った瞬間だけ、なぜか勉強や仕事のやる気が少し上がる(気のせい)
特に最後の「やる気が上がる気がする」現象、これは以前リスキリング文具の記事でも触れた「道具を新調すると机に向かいやすくなる」という話に通じると思います。芯ケース1つでそんなに変わるわけないんですが、変わった気になれるなら、それはもう変わったのと同じことだと勝手に思っています。
今日も新しい芯ケースを開けて、1本目を丁寧に扱って、5本目あたりから雑になる、というルーティンをこなしました。誰にも共有したことのない小さな儀式でしたが、これを読んでくれた方には、少しでも伝わっていたら嬉しいです。
📌 まとめ
新しい芯ケースの1本目には、なぜか特別な緊張感と丁寧さが宿ります。2本目以降は容赦なく消耗品扱いされますが、それでいいんです。最初の1本にだけ全力を注ぐ、それも立派な文具愛のかたちです。
今度シャーペンの芯を交換するとき、ちょっとだけ1本目を意識してみてください。きっとわかってもらえるはずです。
