付箋に「神様のお告げ」が印刷されている、という事実だけで、もうだいぶ和みませんか。
学研ステイフルから出た「お告げふせん」というシリーズがありまして。ほんわかした神様キャラクターがおみくじっぽいメッセージをくれる付箋なんですが、これが手元に届いてから、ずっと眺めてしまっています。使う前から和む文具というのが世の中にあるんですね。知らなかった。
全部で6種類あって、「神さま」「落雷女」「予言者」「縁結び」「満月」「星」とそれぞれ神様キャラのデザインと雰囲気が違います。落雷女というパワーワード、気になりすぎませんか。どんなお告げをくれるんだろう。ちょっと怖いけど聞いてみたい。予言者も気になります。何を予言してくれるんでしょうか。「今日の昼は麺類になるはずじゃ」くらいのスケール感だったらいいなと思います。
あらかじめ印刷されているお告げの言葉に、自分のメッセージを書き添えて誰かに渡す、という使い方をするんですが、これがいいんですよ。自分が「頑張れ」と言うのと、神様が「うまくいくはずじゃ」と言うのでは、受け取った側の顔の崩れ方がぜんぜん違う。神様のほうが絶対ウケる。これは断言できます。
月曜の朝、ぐったりした顔で出社した同僚のデスクにそっと置いておくとか。子どものお弁当箱の中に忍ばせておくとか。就活がうまくいかなくて落ち込んでいる友人に渡すとか。使いたい場面が次々と浮かぶんですよね。直接「大丈夫だよ」と言うのって、なんか照れくさかったり、重くなりすぎたりすることもあるじゃないですか。特に大人になってからそういうの、だんだん難しくなってきませんか。「頑張って」って書こうとして、「いや重いかな」ってなって、「応援してるよ」にして、「でもこれも重いかな」ってなる、あの無限ループ。そこを「神様に言ってもらう」というワンクッションが、すとんと解決してくれる気がします。神様が言ってるんだから、受け取るほうも力まなくていい。絶妙な距離感です。
自分のノートに貼るのも好きです。嫌なタスクの横に「全部終わるはずじゃ」って貼っておくと、なんとなく神様に見守られている感じがして、少しだけやる気が出ます。気がする、というのがポイントで、実際に効くかどうかはわかりません。でもそれでいいと思っています。プラセボでも笑えれば勝ちです。
あと、これ地味に大事なことなんですが、神様キャラのイラストがとにかく可愛い。ほんわかしていて、でもちゃんと神様っぽさがある。デスクの上に出しておくだけでなんか和む。部屋の空気がちょっと和む文具というのは、消耗品なのに主張しすぎないという絶妙さがあって、文具好きとしては最高のカテゴリのひとつだと思っています。
学研ステイフルといえばムーミンや絵本作家さんとのコラボなど、「見ていて心があたたかくなる文具」を作り続けているメーカーですが、この「お告げふせん」はそのなかでも特にユーモアが前面に出ていて、なんか新境地を見た気がします。神様に言わせる、という発想、誰が最初に思いついたんでしょうか。えらい。
機能だけで言えば、ただの付箋です。書けて、貼れて、剥がせる。でもそこに神様とお告げが乗っかるだけで、なぜかこんなに愛おしくなる。文具の「余白」ってこういうことだよな、と思います。使うためだけじゃなくて、眺めたり、誰かのことを考えながら選んだり、渡した後の顔を想像したりする時間も含めて、文具を楽しむということなんだと思っています。
引き出しにひとつ入れておいて、ここぞというときに取り出す文具。常備薬ならぬ、常備和み文具。6種類あるのでコンプリートしたくなるのもわかります。全種類揃えて、相手や気分によって使い分ける──それはもう、文具沼の正しい歩き方です。みなさんのデスクにもどうですか。
